■ 北海道流通戦争三国志〜第3回コープさっぽろ



ここまで(第1回・第2回)のイオン(イオン北海道)とアークスはどちらかといえば拡大派戦略と野心が強かったですが、これとは正反対の経営手法で三国志へと上り詰めたのがコープさっぽろ(生協)です。

コープさっぽろは確か10年位前までは非常に経営が苦しい状態が続いていたそうです。この原因として不景気の他に色々とあったと思うのですが、とにかく苦しい状態で新聞でも何回か経営危機の事が取り上げられていました。

話は少しそれてしまいますが、コープさっぽろ(生協)は、イオンやアークス等の株式会社と異なり、組合員の出資金で事業資金を集め経営する方式で、社長ではなく理事長、売上高ではなく事業高です。

この組合員が支えてくれている限りは倒産(閉鎖)はないとは思いますが危険水域まで迫っていたみたいでした。

コープさっぽろ(生協)は、イオンやアークスの様に良い状態からの拡大ではなく、悪い状態からの再建(そして拡大)である為、新店舗や大型ショッピングセンターを次々に開発する事は無理でした。 そこでコープさっぽろ(生協)は経営の無駄を見つめ直すところから始めました。

とりあえずは経営の多角化を止め、食品に特化する事で再建しようと試みます。かつての生協は2階建で1階が食品、2階が衣料品・家庭用品というGMS(総合スーパー)が多かったのですが、2階の衣料品等の食品以外を一切止め、その空いた2階をインテリア専門店等にテナントとして賃借する方式へと転換しました。無駄な在庫を抱える事なく毎月一定の“賃貸料収入”が入るため 経営の圧迫は少し解消した様です。

次に従業員改革に着手したみたいです。上記でもお話したように組合員の出資により成り立つ生協の従業員には民間企業の様な危機感がなく官僚体質というか怠慢があったみたいです。そこで業績の悪い従業員にはそれなりの措置を講じたりしたみたいです。そして全従業員を対象に週2回の休日を再建完了まで週1回に減らしました。次に給与削減も行いました。この無駄な人員削減と人件費圧縮により大幅に利益が回復したらしいです。

これでかなり業績を回復したみたいですが、今度は地方にある数ヶ所のコープを確かコープさっぽろ(生協)一本として統合して、更なる経営効率化を図った様です。この段階で、イオン、アークスに次ぐ規模にまでなり、もう少しで三国志入りする段階にまでなりました。

ほぼ再建に成功させたコープさっぽろ(生協)はここからは拡大戦略に転じます。ただし急拡大ではなくイオンやアークスと比べると慎重な拡大の様に思います。

まずは既存店舗のリニューアルです。従来の安価路線から高級路線へと転換して品質を上げました。これにより薄利多売よりも、堅実なる利益確保に成功しました。この時期(2000〜2005年頃迄?)はデフレで価格下落に歯止めが掛かりませんでしたが、あえて高級路線にして差別化したのが功を奏したみたいです。余談ですが東急ストア(北海道札幌圏のスーパー)も高級路線に転換して既存店売上高を大幅に伸ばしています。

次にいよいよ新規出店ですが、ただ出すだけでなく、1店出したら、旧店舗2店閉鎖みたいな感じで拡大だけに固執せず、常に悪い部分の精査を心がけているみたいです。例としては札幌市西区西野地区にドラックストアーと併設して新店を出す代わりに、近隣の2店を閉鎖してしまいました。そのうち1店は今リサイクル店になっています。ちなみにここで私は安くコピー機を買いました!何と7980円でした!安っ!(笑)

そして遂に… 事業高(売上高)2千億円を突破! 北海道流通業界の三国志となりました!

これで北海道の2千億円超スーパーは、イオン、アークス、コープさっぽろ(生協)の三者となりました。将来的には最初に3千億円を突破した企業が、北海道流通戦争の勝者となる様に思います。

イオンも函館への大型SCや釧路地区へのイオンスーパーセンター(スーパーとホームセンターを混ぜた業態)の開発へ意欲満々、アークスもビックハウスの進化版である『スーパーアークス』の積極出店に精を出しています。コープは今のところ大きな話は聞きませんがどうなる事でしょう??

この三国志の壮絶な戦いは全く予測がつきません。ただ地元商店街がこれからも次々に潰れていく事だけは間違いありません。


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