■ 北海道流通戦争三国志〜第2回アークスグループ![]() ![]() 前回はイオン北海道が道内流通業界の三国志になるまでをお話しましたが、今回は地元北海道で堅実に成長して来た アークスグループ(ラルズ&フクハラが中心) についてお話して参ります。 アークスグループは道内の色々なスーパーを提携そして統合して行く事で拡大して来た企業です。フレッティ大丸、ラルズ、そしてビックハウスと段階的増やして成長して来ました。撤退したスーパー跡地を安価で賃借しコスト削減により中品質・低価格を実現する事で地道に固定客を増やす事に成功しました。それでもここ5年程前までは売上高も1千億円に満たない規模でした。 そんなラルズ(アークス)にも転機が訪れます。イオンの北海道進出です。 イオングループは当時でさえ連結売上高4兆円(今は6兆円近く)を超える巨大流通グループです! 1千億円規模のラルズは危機感を感じていたみたいです。 しかしラルズはマイカル北海道(現イオン北海道と吸収合併)同様に、日本一商環境が厳しいと言われる北海道で成功を収めたタフな企業です。ニトリ・ホーマック・ツルハ・マイカル北海道 そして ラルズ は北海道でなぜか一人勝ちを続ける企業という事で『北海道現象』と言われるまでに全国の商業界から注目されていました。そう簡単に引き下がる企業ではありません。 ラルズのとった戦略は、まずは 当時新業態だった『ビックハウス』の店舗網拡大です。ビックハウスはラルズ社長(当時)の横山氏が東北にあった一物三価(1つ買うより3つ買うと更に安くする)方式を取り入れていた“元祖”ビックハウスよりノウハウを提供してもらい、それを店舗名ビックハウスもそのままで北海道に出店しました。現在のビックハウスの店舗名も由来はそこから来ています。このビックハウスが見事にヒットしました。各都市へと急激に店舗拡大を行いました。 次に北海道内で店舗網の弱い地域を徹底的に分析しました。その結果、帯広をはじめとする道東地方が弱いと分かります。 まず手始めに帯広の中堅スーパーのイチマルに出資して大株主となり業務提携という形で道東へと進出して行きました。しかしイチマルとは経営方針などで折り合いが合わなかったみたいで結局は失敗に終わってしまいました。 そこで次に目をつけたのが道東の勇である『フクハラ』でした。イチマルよりも遥かに規模が大きく、道東の人間でフクハラの名前を知らない者はいない位です。鹿追町の然別湖畔にホテルフクハラを運営するなど、地元にしっかりと根付いた強敵です。 最初はラルズ(アークス)も主力業態ビックハウスを道東に集中出店させて一気にフクハラの経営体力を弱らせる考えの様でした。しかしながらビックハウス知名度は道東では低く、根強い道東のフクハラファンを取り込む事は容易ではありませんでした。失敗をすれば損失も大きいうえ、イオンがすでに北海道進出を始めていて、道東で負ける事は企業の存亡にも関わる一大事でした。 道東では成功したい…でもフクハラと直接戦争するにはリスクが大きい… ラルズは考え悩んだみたいです。結果、秘策が出て来ました!! ではフクハラと手を取りあい “合併” してはどうかと・・・!! フクハラも道東では独占的でしたが、イオン道内進出や他の案件でも危機感を抱いていました。更にラルズからの合併話を断って今度はラルズとも全面戦争する事は避けたい考えもあった様で、ラルズとフクハラの利害は一致して合併に合意、会社名も『アークス』へと変更しての再出発となりました。 【イメージ画像:http://nikoseitai.net/guti/koramu/23/raruzu.jpg】 当時売上高1千2百億円?のラルズ と 3〜4百億円?のフクハラ の大合併は全道が注目しました。これでグループ全体で“2千億円超え”も射程圏内になり、既に2千億円規模だったイオン(イオン北海道)との全面戦争の準備は整いました! そして遂にアークスも大鉈を振るいました! 大型ショッピングセンター(SC)開発です! 札幌市内や室蘭にも2万u規模のSCは出していましたが、2008年夏に、札幌市のお隣 北広島市にオープンさせた 『インタービレッジ大曲SC』 は 総店舗面積3万5千uもある超巨大SCでした。 インタービレッジ大曲はアークスが手掛ける開発の中で史上最大規模です。『スーパーアークス』と、そして本州のホームセンター大手カインズからノウハウを提供してもらい『カインズホーム』、それにテナントとして家電・家具や飲食店も入れた商業複合施設です。従来は食品スーパーに的を絞った経営方針でしたが、このインタービレッジ大曲を成功させる為に、アークスはホームセンター業という新業態にも着手し始めました。並々ならぬ決意の表れでした。 このインタービレッジ大曲の近隣には、イオングループのイオン札幌平岡SC(店舗面積約3万4千・隣接するイオンタウンも入れると4万u強)があります。遂に『イオン-アークス直接戦争』が勃発しました。 泥沼の戦いが始まってしまいました。これにコープさっぽろも加えての、いつ終わるか分からない“三国志闘争”の幕開けです・・・。 第3回目はコープさっぽろ&これからの北海道流通業界についてお話して行きたいと思います。【続く】 【補足】 アークス主導者&北海道流通業界の功労者:横山清 横山清(よこやま・きよし)氏 35年、芦別市生まれ。北大卒業後、流通業界に。「大丸スーパー」社長を務め、89年に同業界の丸友産業との合併で地場スーパー、ラルズの誕生を主導した。道経済連合会副会長。道スーパーマーケット協会長。 愚痴聞屋(グチキヤ) - 愚痴聞屋日記 - グチキヤ掲示板 - にこにこ整体院(江別、新札幌厚別) ※当ホームページはパソコンでも携帯(ケータイ)でも閲覧できる様にしています |